Agnus Dei-The Secret
イタリアのブラッケンクラスト・グラインドバンドThe Secretの2012年作。ジャンルはよく分からないが聴いてもらえれば分かると思います。イタリア特有のゴシックな雰囲気が全体として感じられます。
1.Agnus Dei
オープニングから全開。この曲を聴いて購入を決意しました。3分の曲なんですが体感的には本当に1分もないです。息付く暇もない。
2.May God Damn All Of Us
1分弱の曲。スローテンポのリフを延々と続けるだけなのですがボーカルとドラムが効果的に緩急を生み出していて飽きない。
3.Violent Infection
これも1分弱。1分弱の間で曲調が二転三転する。ゴシックな雰囲気も少し感じさせてくれる。何回でも聞きたい。
4.Geometric Power
イントロの入りが最高。ここで気づいたのだが目新しいリズムをことごとく入れこんでいるためにグラインド系にありがちな金太郎飴感が全くない。恐ろしいバンド。
5.Post Mortem Nihil Est
ダメだ。メロディがだんだん叙情的になってきている。慟哭待ったなし。素晴らしすぎる。イタリアのバンドらしくクラシカルで極悪なリフ、えげつないよ。
6.Daily Lies
7曲目への繋ぎ。
7.Love Your Enemy
クラスト・ハードコアからブラックメタルへの展開がハッキリ分かる曲。これ以上ないぐらい上手く融合している。圧巻。
8.Vermin Of Dust
ガチガチのブラックメタル。理屈抜きにめちゃくちゃカッコイイ。スローテンポな曲もアップテンポな曲も上手く昇華させるポテンシャルが凄い。
9.Darkness I Became
もはや演奏しているジャンルなど関係ないのでは。そう思い始めた。合間合間の低音トレモロが心地よい。後半の展開もスローテンポで、もはや寝る前に聴く曲ですね。
10.Heretic Temple
そのテンポを維持したまま同じメロディを延々と繰り返す。これはラストの曲でもないし、要らないかな。
11.The Bottomless Pit
また激しいナンバー。悪くは無いが少し冗長かな。
12.Obscure Dogma
プログレッシブなブラックメタルだ!後半で1番カッコよく聴きやすい。
13.Seven Billion Graves
単調だが激しい轟音の中に輝くメロディ。多少の無音の後に急に始まるのはビックリするからやめてくれ。
83点
前半だけなら90点台は余裕でしたが後半が少しダレるな。リフやメロディの引き出しは多いけれど後半はやき直しみたいなものが多く疲れる。ただ好きな人はかなり好きだと思う。埋もれさせておくには前半があまりに良すぎる。
点数こそ低いのは総合的に見ているからであってその筋のファンは必ず聴くべき。